かげのこ

スペイン暮らしの雑記。

羞恥心のない魔術師になりたい。『お箸』

スペインで同居人に驚かれた僕の行動その3。『お箸』

日本では、ほとんどの方が使うであろう『お箸』。

海外では、レストランは勿論、家庭にもありません。(日本食レストランを除く)

【魔術師】

我々日本人は、息をするかのように自然に『お箸』を操り、食事をします。それは、スペインで暮らしていてる僕も変わることはなく、日常です。お米を魚を納豆を汁物を豆を『お箸』でいただいています。しかし、国が変われば、見る目は変わります。それを同居人は、まるで手品を見ているかのように、不思議そうに真剣に見つめ「なぜ、それで小さいご飯粒や豆をつかめるのだ」と驚き、「すごいね」と褒めてくれました。褒められるのは気持ちが良くなるし、やっぱり嬉しい。日本では普通とされていることが、場所を変えるだけで褒められる、なんだか不思議な感覚です。(逆もあります、日本では褒められるけど、スペインでは普通とか)もしかすると、日本では普通に食事をする僕は、スペインでは『お箸』使いの魔術師なのかもしれません。

【羞恥心】

魔術師は彼らからレクチャーを求められることが多いです。(同居人や友達)ここで問題が発生します。「果たして、使い方を正しく教えられているのだろうか❓」小さな頃から、両親や祖父母に『お箸』の持ち方を注意されたことは何度があった僕。その度、嫌な顔をしながら、直そうとはしていたものの、嫌な顔をしながらやるものは大抵の場合、身に付かない。いつの間にか、自分の快適な持ち方になってしまっていた。そうなのです。僕は『お箸』の持ち方が綺麗でない。正しい持ち方では楽に食事をすることができない。そこで、教えるときは正しい持ち方で動かし方を教えるが、手が思うように動かず、苦しい。みんな僕の動作を真剣に見て、真似しようとしてくれます。その時、「僕自身の持ち方は正しくないんだよね。本当はこういう持ち方なんだよ。」と説明しています。これを繰り返すうちに、だんだん『お箸』を使える凄さより、正しく使えていない恥ずかしさの方が強くなてきています。(それだけ『お箸』に興味を持ってくれる方が多く、嬉しいと同時に、自分の無知さを痛感します。)

【まとめ】

カチッとした場所が苦手な僕。高級そうなレストランとか、スーツでピシッとしていなきゃいけない場面は苦手。経験不足もありますが、ナイフとフォークの使い方やその他ビジネスマナーもほとんど知りません。『お箸』を正しく持てない。から始まり、色々考えてみたら、自分の食べ方や仕草は、相手にどう思われているんだろうか。とか。色々気になってきました。(意識したことがなかった)海外で生活していて、日本人は教育がしっかりされている、とか、礼儀正しいと言ってくれる方やそういう印象を持ってくれてる方が多いです。これは、前々から海外で生活している日本人の方々が築き上げてきたものなので、壊さないようにしていきたいです。食事以外でも、マナーはたくさんあり、国によっても異なります。そういった違いなんかも含めて学んでいきたいと思います。まずは、自国の文化である『お箸』を羞恥心なく扱える「魔術師」になります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!